8月27日(土)、詩の朗読会で読んだ俳句です(ちょっと直してますが…)。今回は、まじめな作品集を目指してみましたが、前回の「パンダ24景」の方が受けが良かったです。前回の方が、作ってて楽しかったし、聞き手にもそういう楽しさが伝わったのだと思います。今回は、内容が暗い上に分かりやす過ぎたかもしれません。
朗読をして気づいたことは、人は「文字」に感動するのではなく、「言葉」に感動するという当たり前のこと。簡単な言葉で深い作品ができれば申し分ないのだけど、難しいです。


「8月」

父親と別れ8月始まりぬ
8月のテレビ一日点いたまま
赤ん坊は積み木を壊す炎暑なり
隅っこの金魚は明日死ぬ金魚
恐怖さえあれば引き金引ける夏
僕たちも8月6日は砂の上
コカコーラ飲めよ原爆忌の空に
妖怪に国籍を問う夏の果
国境に築いた壁にさす西日
パンダは白黒8月15日
向日葵にはみだしておる陰部かな
秋天のママのナイフが凶器です
夕立にいずれ兵士となる子ども
夕暮の流れるプールに流されて
学校のプールに今日も一人きり
8月のジャングルジムの影も藍
8月のチャイムに教師帰宅する
シャッターの閉じて8月終わりけり


次回は9月24日(土)の「朗読会 3階のそら」にて発表予定。テーマは「魔法」なんだけど、こんなテーマで俳句ができるのか?!
関連する記事
コメント
コメントする
トラックバック
この記事のトラックバックURL